モンテッソーリに学ぶお休みの過ごし方1
会員の方から2020年3月19日にいただいたレポートより
「コロナで休校になってから、巷では勉強のドリルが売れていると聞きました。近所の小学生は、家でお母さんに勉強しろとうるさく言われてると嘆いていました。家庭内暴力が増加というニュースも聞きます。今こそ、子どもを一人の人として尊敬するモンテッソーリ教育のことをたくさんの人に知ってもらいたいと思います。」と掲載を許可してくださいました。
プロフィール
OB34期生。R基礎コース2年卒業、オプショナルAコース文化教育修了、オプショナルBコース上級算数教育第8回まで終了、このレポート記載日現在、受講継続中。長女(小学校1年生)、長男(一般幼稚園年中)2児の母。以前、モンテッソーリ園に通っていたが、転居により一般園に転園。それ以来、家庭のみでモンテッソーリ教育を実践している。
子供たちの様子
新型コロナウイルスの影響で長いお休みを過ごしています。
モンテッソーリ教育のおかげで勉強の心配もしていませんし、家ですることがない!ということは全くなく、子供達とやりたいことがいっぱい!です。こんな風に思えるのは、このモンテッソーリIT勉強会のおかげです。
長女は、毎日嬉しそうで、主人も「いい顔してるよね。」と言っています。モンテッソーリ園から転園したため、取り組めていなかった「切手遊び」(※1)をやっています。また、自分で考えた『日本昔話』をノートに書いてくれました。とても面白かったので、それを元に家族で劇をして楽しみました。
長男は、今日は久しぶりに年中さんの修了式に行ったので、楽しかったようです。家では「小さい本」(※2)を作ったり、「金ビーズ」(※3)を数えたりしています。カタカナもいつの間にか読めるようになっていました。
人が集まるところや屋内はもちろん避けていますが、近くに私が畑を借りているので、そこには毎日のように行っています。ブロッコリーや大根が収穫できます。大根はベランダで干して、切り干し大根にしたものを長女に煮付けてもらって食べました。夏に向けてタネも蒔きました。
花を摘んだり、テントウムシを見つけて絵に描いたり、畝作りの時に冬眠中の虫を見たり、穴を掘ってみたり、モンテッソーリ教育で大切にしている自然との触れ合い(※4)ができるのは、本当に恵まれていると思います。
日々の家事にも一緒に取り組んでいるので忙しく、図書館で借りてきた本や漫画にも夢中なので、毎日があっという間です。
ソーラーパネルとポータブル電源も少し前に購入していたので、天気が良い時は外にパネルを出して、「電気富豪だねー!」と喜んでいます。
全ての電力、全ての野菜の自給、というわけにはいきませんが、「なんでもかんでも買わないと生きていけない」と思って欲しくないので、今回、ゆっくりとそういった生活に触れてもらえる良い機会かなと思っています。
こんな風にウイルスが世界中で蔓延し、日常が変わってしまうなんて思いもしませんでした。私は幸い、子供たちと一緒に過ごすことができてよかったけれど、ご両親が共働きのため、一人で過ごしている子供たちもいると聞くと、心が痛みます。
どう過ごすのがベストなのか、わからないことばかりですが、免疫力アップのためにも、子供たちの大切な時間のためにも、笑って過ごしていきたいと思います。
アイちゃん先生より
環境にも恵まれていますね。おうちでも外でも、モンテッソーリ教育を学ぶとできることがたくさん見つかります。緊急事態宣言が出るとさらに困難なことが多くなりますが、ピンチをチャンスに変えて笑って過ごすのはとても素晴らしいことですね。教具をご存知ない方のために以下、補足しておきましたので、参考になさってください。
※1「切手遊び」モンテッソーリの数教具。切手くらいの大きさの木片に1、10、100、1000と書いてあり、色分けもされている。4桁の加減乗除ができる。
※2「小さい本」モンテッソーリの言語教具。本来は「読む」ために先生が作るものだが、モンテッソーリIT勉強会では、子供自身が身近なものをテーマに簡単な本を作る方法を紹介している。
※3「金ビーズ」1、10、100、1000をビーズという具体量で表したもの。対応するカードもある。4桁の加減乗除ができる。
※4 モンテッソーリは子供の発達は自然のプログラムに従っていると考えていた。そのため自然との触れ合いをとても重要視しており、モンテッソーリ園でも部屋や庭で植物を育てたり、動物を飼ったりしている。モンテッソーリIT勉強会でも、命の大切さの伝え方、植物や動物の絵カードの作り方なども紹介している。
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